しずずん読書記録

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さらっとしたおすすめ恋愛小説はこれ!「植物図鑑」

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「植物図鑑」って聞いたことありますか?

 

小説もブレイクし、映画にもなりましたよね。

 

この小説、恋愛小説なんですが面白いんです!

 

今回は植物図鑑について紹介しますね!

 

あらすじ

ある晩、飲み会から帰ってきた女の子、さやかは、マンションの前で行き倒れている一人の男性を見つけます。

 

所持金もつき、困窮していた男は、「お嬢さん、俺を拾ってくれませんか?」「噛みません。しつけの行き届いた良い子です。」と、さやかに一晩泊まらせてくれるよう頼んできました。

 

そして、ついついさやかはその男を部屋にあげ、カップラーメンとお風呂を提供する。

 

翌朝、冷蔵庫のありあわせですごくおいしい朝食をその男は作ってくれていました。

 

それを見て、さやかはこの男を手放すことをもったいなく感じ、「行く当てがないなら、ここにいてもいいよ。」と男に提案します。

 

そして奇妙な同居生活が始まります。男の名前は「イツキ」。それ以外は教えてくれず不明。家事全般はイツキの仕事となります。

 

イツキは山菜集めが趣味で、ひと月経った頃、仕事のミスが続き落ち込んでいたさやかを、山菜取りに誘ったことがきっかけで、二人の山菜集めが始まります。

 

山菜を集め、それを調理し、二人で食べる。

 

そんな小さな幸せが積み重なっていきます。

 

そして次第にひかれあっていく二人。

 

しかし、同居関係を壊したくなかった二人はなかなか気持ちを告白できずにいます。

 

そんな時、ふとしたことから二人はけんかになり、その時にやっと二人はお互いの気持ちをぶつけ、晴れて二人は結ばれます。

 

そんな幸せもつかの間、「ごめん、またいつか。」と書置きを残し、イツキは消えてしまいます。

 

イツキが消えてしまってから1年余りが過ぎた、冬の晩。イツキは帰ってきます。

 

イツキは、生い立ちや家族問題から逃げてきていたこと、さやかといて幸せだったが、このままではいけない、けじめをつけないといけないと思い立ち、けじめをつけてきたと。

 

そしてさやかはまたイツキを受け入れ、晴れて二人は結ばれるのでした。

 

見どころ

普通、見ず知らずの男を拾うことはないと思うのですが(笑)そんな現実離れしたところからこの物語は始まります。

でも、この二人のほんわかした空気感、二人のお互い受け入れる心の寛大さがすごいなーと思います。

 

また、山菜や、山菜料理にも少し詳しくなれ、興味がわきます。

 

なかなか山菜がテーマになった小説ってないですよね。

 

また、都会に住んでいると、山菜自体になじみがありません。

 

しかし、この本を読んでいると不思議と興味がわいてきて、食べてみたいなーと思ってしまいます。意外な楽しみ方。

 

最後、イツキが消えてしまうところも切ない。

 

戻ってくるんだろうなとは予想出来るけど、やっぱり切ないですね。

 

書評という名の感想

始まりは突拍子もない始まりでしたが、純愛でとても面白かったです。

 

元々あまりあまーい恋愛小説はすきではないのですが、これは、さらっとしつつ、少し甘い、ちょうどいい恋愛小説でした。

 

また、山菜というサブテーマもよかったですね。なじみがなかったというか、ありきたりでなかったところが。

 

少し自分の知識が増えた感じです。

 

さらっとした恋愛小説を好む方にはおすすめの恋愛小説なのでぜひ読んでみてください。