ハンディキャップを持つお母さんの育児漫画!泣ける・感動・勉強になる漫画はこれ!
「だいすき!」という漫画を知っていますか?
今回は、障害というハンディキャップを持った女の子が子供を育て、一緒に成長していく漫画、「だいすき!~ゆずの子育て日記~」をご紹介したいと思います。
あらすじ
軽度障害を持って生まれたゆず。ゆずは、両親や弟の手助けのもと、暮らしており、作業所に通っていました。
そこで出会った「そうちゃん」という男性と恋愛関係になり、子供を授かります。
しかし、そうちゃんは、ゆずの誕生日プレゼントであるひまわりの花を買いに行った帰りに事故にあい、なくなってしまいます。
そんな一連の騒動があった後、ゆずに子供が出来たことが家族にばれ、両親は予想もしていなかったのでびっくり、反対しますが、ゆずは産むと聞きません。
相談の結果、みんなで育てていこうとなり、ゆずは子供を産むこととなります。
誕生した子供の名前はひまわり。
しかし、障害のあるゆずはなかなか子育てが出来ません。
ミルクをあげることは出来ますが、おむつ交換を頻繁に忘れてしまったり、いつおむつ交換をしたとか、ミルクをあげたとかの管理ができなかったり。
また、電車でなにかに気をとられ、ひまわりの存在を忘れて電車内に置いてきてしまったり。
それでも、家族や支援者の手をかりながらなんとか子育てをしていきます。
保育園にも預け、保育園行事も手助けの元こなし、ひまわりもすくすくと成長していきます。
そんな中、ゆずはみんながしているように、ひまわりと二人暮らしがしたい!自分の手でひまわりを育てたい!と願い、周りの協力のもとそれもなんとか出来るようになります。
しかし、成長してきたひまわりは、やはり自分の母親が他の母親とは違うことに疑問を持ち始めます。ひまわりは、ゆずが障がい者だということは知りません。
ゆずが、人の気持ちをうまくくみ取れない、臨機応変に行動は出来ない、トラブルがあるとパニックになってしまうという解決できない問題を持ち、それにひまわりもだんだん気づいていく。
思春期になると、メンタル面も不安定になり、母親に色々相談したいのに、ゆずには相談出来ない、お母さんは私の事嫌いなのかな、となりたびたびぶつかります。
そしてついに、ゆずの病気がひまわりにばれます。その時にとっさに拒否反応も出ますが、ひまわりは大切な大好きな母親なので受け入れます。
そんな二人の成長のストーリーです。
書評
この漫画のいいところは、心理描写がすごく分かりやすいというところです。
ゆずの、産みたい、うまく育てたい、立派なお母さんになりたい、自立したい、ひまわりに嫌われたくない、などの、成長過程で壁にぶつかった時の気持ち、どう乗り越えるのか、その時の心情などが、絵と会話ですごく分かりやすいです。めちゃくちゃ応援したくなります。
また、ゆずだけでなく、ゆずを支える母親、父親の、心配な気持ち、ずっと目を離さず過保護に育ててきて、ゆずに自立心が芽生えたことでの寂しさや将来への不安、サポートの難しさなどが伝わってきます。
そして、両親だけでなく、ハンディキャップをもった姉をもつ弟の苦悩や優しさ、諦めも。この弟がまた出来た弟で、弟のサイドストーリーもすごく泣けますよ。
メインのひまわりとゆずの成長ストーリーも、ひまわりのとまどいや苦悩、諦め、もどかしさ、それぞれ心理的な変化がわかりやすい。
仕方がないと分かっていても、心で受け止められない自分に困惑しているひまわりや、困っているひまわりをみてどうにもしてあげられないゆず、それを見守り、時には手を差し伸べる周り…。
こんな手厚いサポートが現実にもあれば、もっとハンディキャップを背負った人たちにとって住みやすくなるんだろうな。と思います。
現実的には難しいですし、サポートする側の負担が多いのが現状ですが。
この漫画は、深くて、考えさせられますし、涙なしには読めない漫画です!
あっという間に読めてしまいますので、ぜひ一度読んでみてください。